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zoom RSS メキシカンガータースネーク 2亜種

<<   作成日時 : 2012/07/20 23:12   >>

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※7/21 少し修正・加筆しました。

それでは、お待たせいたしました。やっとこさ撮影が完了しましたので、本日はメキシカンガータースネーク(Thamnophis eques)の中でも近年記載された2亜種、サカプ(T. e. insperatus)とスコット(T. e. scotti)を紹介したいと思います。

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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♂ <SOLD OUT>

前にもチョロっとお話したように、メキシカンガータースネークは長い間かなりザックリとした分類しか行われておらず、従来は西マドレ山脈南西部からメキシコ南部を東西に横断するように分布する基亜種、アリゾナ州やニューメキシコ州の一部からメキシコ中部にかけて広範囲に分布するT. e. megalops、チワワ州やデュランゴ州の標高の高い地域に飛び石のように分布するT. e. virgatenuisの3亜種のみとされてきました(ex. ROSSMAN et al. 1996)。

しかし、アメリカの著名なハーペトロジストであるRoger Conant博士によるメキシコ全域に及ぶフィールド調査と外部形態を中心とした比較の結果、これまで基亜種とされてきたメキシコ南部の火山帯地域に見られる複数の個体群において、湖沼を中心とした特定のエリアごとにそれぞれ独自の特徴を有するコトがわかり、Conant博士は2003年に7亜種を新たに記載/発表。ザックリ3亜種だったメキシカンガーターは、少なくとも広義基亜種群において、かなり細かく分けられて10亜種となりました。

スゴイですよねぇ、一気に7亜種記載って!

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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♀ <SOLD OUT>

ただ、ボク的にはメキシコのガーターって…まぁ、ゴージャス感漂うゴールデンヘッド(T. chrysocephalus)は別格として、大概の種類が茶色か焦げ茶にチェッカー模様、派手でもせいぜいラインが背中に走るくらいって印象しかなかったんですよねぇ。しかも流通はほとんど無いし、稀に入荷したとしても正体も採集地も何だかあやふやでしょ。それならばコンスタントに流通するアメリカ産の種類で十分じゃないですか(笑)。

だから今回の主役であるメキシカンにしても、それまでのイメージは「プレインズ(T. radix)とかイースタン連中(T. sirtalis sspp.)がいれば、別にイイんじゃね?」程度しかなかったんです。正直、CONANT(2003)を入手したのも「とりあえず最新の分類に目を通しておくべか」くらいの考えでしたから。

しかも、読み終わった後にメキシカンに対する評価が劇的に変わっていたかっていうと、それもまたそんなコトは全く無く(笑)、新しく記載された亜種に関しても「メラニスティックっぽい連中はなかなかカッコイイけど、結局どれも茶色い地味なガーターかな」くらいの感想しかなかたんですよ。まぁ、CONANT(2003)はスコットのカラーの絵が数点ある以外、どれもモノクロ写真(論文は2003年発表でも、写真が撮影されたのは1960年代ですからね…)だったってのもありますが、ホントにまぁ、それは見事なくらいボクの琴線には触れなかった。それより分布パターンの面白さと一気に7亜種も増えたってコトの方がずっとインパクト強かったし。

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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♂

ところが!

それから数年してヨーロッパやアメリカのフォーラムでこの辺の連中の画像や情報がポツポツ出回り始めると…そこには黒ベースに青いラインとか、緑がかったお上品な茶色とか、これまで見たコトもないような、アメリカの派手な連中とはまた違った趣のある美しさをもったガーターがバンバン載ってるじゃないですか!!!

しかも顔付きは厳ついってか精悍だし、おまけにデカくなるって(100p超えのガーターは見た目相当デカイですよ)!?

もうね、価値観180度転換です。

「コレは是が非でも手に入れなきゃ…ってか、とりあえず見てみたい!」って、コレはガーターが好きな人なら誰でもそうなると思いますよ。

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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♀

とは言え、殖やしてるブリーダーはほとんどがガータースネーク飼育の本場オランダだし、できればドイツ辺りのショーか近場での手渡し希望って方がほとんど。こりゃ入手するのは簡単じゃね〜なぁと思っていたら、最近は日本の業者さんでもハムショーに足繁く買い付けに行く方が増えて、結構サンフランシスコ(T. sirtalis tetrataenia)以外のガーターも買い付けてくるんですね。お陰で日本にいながら、ってか、面倒くさいシッピングのアレンジや通関作業などせずとも買えるっていうんですから、イイ世の中になったモンです(笑)。

だって、こんだけ欲しい欲しいと騒いでおいて何ですが、ボクですら実際に売れるかどうか悩んで、今まで手を出さなかった連中ですよ(まぁ、他のナミヘビで少し突っ走り過ぎたってのもあったんで…)。それをこうやって何種類も輸入してくれて、それを実物の状態を見ながら吟味できるなんて、こんなに有り難いコトはありません。

と言うコトで、今更感もありますが、ボクも今回こうやってメキシコのガーターに手を出しちゃいました!


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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♂ <SOLD OUT>


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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♀ <SOLD OUT>


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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♂ <SOLD OUT>


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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♀ <SOLD OUT>


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Zacapu Garter Snake “Dark Morph” E.U. C.B. ♂ <SOLD OUT>

で、まずはサカプ

これまで日本に入ってきた連中がどうかはわかりませんが、今回入荷したペアはいわゆるダークモルフ(個人的にはダーク“フェイズ”と呼びたいんですが、ヨーロッパでのスタンダードはコッチなので)と呼ばれる黒みが強く、背中のストライプがより不鮮明なタイプ。それでも黒い連中ん中じゃ一番明るいかな?背中のラインと体側のラインの間に並ぶチェッカー模様も比較的明瞭で(ライトモルフだとかなり明瞭です)、上唇板も白色から明るい黄色になる個体が多いでしょうか。

そして本亜種の魅力と言えば、ターコイズ色のサイドのラインは言わずもがなで、個人的には腹面の色彩がピカ一かなと。深いインディゴブルーの色彩が頸と総排泄孔を境にしてパッキリと白や黄色に分かれるっていう。色みが綺麗なのは勿論、このコントラストの妙は何とも言えないものがあります。

惜しむらくは画像だとインディゴブルーの深みやグラデーションが完全に表現しきれない所でしょうか。コレは絶対に実物を見て欲しいです。

ってか、そもそもこんなチビっ子でサカプの本領と思われては困ります。ただ、それはまぁ、その辺は飼い込んだキーパーさんの特権ってコトで。特に太さがでたメスの成体はそりゃ見事ですよ。


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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♂


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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♀


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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♂


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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♂


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Scott's Garter Snake “Blue Lineage” E.U. C.B. ♀

次に茶色系代表のスコット

茶色っても、「茶色いガーター」でパッとイメージするような茶色とは少し違って、とても和的なお上品な茶色をしています。緑色っぽいというか何と言うか、まさに“お茶”のイメージ。

そして、このペアの最大の特徴が“青い”コト!

最近、アメリカや日本でも目にするようになったスコットはもっと茶色が明るくて金色に近く、ラインも緑色っぽい感じなんですが(ソッチもメチャクチャ綺麗なんで欲しかったりします;笑)、コイツラは血筋が違うのか、見事なくらいに青いんです。もう、お腹に至っては完全に水色ってくらい。これまでにボクもスコットは何頭か実見してきたし、フォーラムにアップされたりブリーダーから送られてきたりした画像も入れれば、ソコソコ数見てきてるんですが、ここまで青いのってほとんど目にしたコトがありません。

…まぁ、コイツラだけポンといるとあんまりわからないんですけどね。

因みに、このペアは店に連れてきて一緒のケージに入れた途端に交尾始めちゃうくらいのナイスペアなんで、これは来シーズンに是非とも子供を採っていただいて、その子供の成長過程も含めて見せていただきたいなぁなんて思います。

え!? オメーが自分でヤレよって?

いや、そうですよねぇ、そうなんですけど…そうすると他の亜種まで欲しくなっちゃうじゃないですか(笑)。そうなるとチト厳しいかなぁなんて。

というコトで、今回はどちらのガーターもペア販売のみとさせて下さい。サカプはまだチビですが、雌雄はしっかりと確認していますので、ご安心を!


【参考文献】
CONANT, R. (2003) Observation on Garter Snakes of the Thamnophis eques Complex in the Lake of the Mexico's Transvolcanic Belt, with Descriptions of New Taxa. American Museum Novitates 3406: 1-64.

ROSSMAN, D. A., N. B. FORD, and R. A. SIEGEL. (1996) The Garter Snakes-Evolution and Ecology. University of Oklahoma Press. 332pp.


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