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zoom RSS サソリドロガメ “パナマ”

<<   作成日時 : 2015/06/05 21:44   >>

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数時間を掛けて書き上げた文章が…アップロードでバグって消えた…(涙)。

というコトで、今日はとりあえず画像だけ上げておきます。

6/7 心が立ち直ったんで、書き直します!

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Panamanian Scorpion Mud Turtle W.C. ♂

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Panamanian Scorpion Mud Turtle W.C. ♀

ってなコトで、パナマ産のサソリドロガメ(Kinosternon scorpioides “panamensis”)

繰り返しになりますが、いわゆるアマゾン(K. s. scorpioides)とはやっぱし違います!

まぁ、今回の一連の画像からではなかなか伝わりづらいかもしれないんですけど、実物はフォルムや体色、それに模様の入り方なんかがホントに違うんですよ。少し前に集合写真を載せたように、今だと店に同じ様な大きさのアマゾンもいるんですが、この両者を較べると、パナマは「サソリとノドジロ(K. cruentatum albogulare)を足して、2で割った感じ」に見えるんです。

って、チョッと大雑把な表現ですけどね。

でも、この表現って単なる外見の印象だけでなく、地理的にも結構的を得ていて、パナマってえのは、西がコスタリカ、東がコロンビアに挟まれますよね。で、コスタリカってのはノドジロの模式産地がサンホセ(San Jose)であるように、西部にノドジロが分布します。そして、コロンビアは言わずもがなアマゾンの分布域な訳です。つまり、この両国に挟まれるパナマにいる個体群が、まるでこの両国に分布する近縁種同士(ノドジロ&アマゾン)を足して2で割った感じになると。

どうです、興味深いでしょ?

そこで、細かなパーツを見ていくと…

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Panamanian Scorpion Mud Turtle W.C. ♂

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Panamanian Scorpion Mud Turtle W.C. ♀

まずは頭部

アルゼンチン(K. s. “seriei ”)や“コガネ”(K. s. scorpioides var.)を含め、いわゆるサソリって模様はクリーム色など黄色系の発色を見せるじゃないですか。でも、パナマの場合、SUZUKI (2014)でも書いたように、後頭部なんかにこうやって赤色の発色が顕著に出てるんですね。

これはサソリってより、ノドジロやホオアカ(K. c. cruentatum)に見られる特徴でしょ。

でも、このゴツい頭部はどうみてもサソリのソレっていう。

画像
Panamanian Scorpion Mud Turtle W.C. ♂

で、顔の模様はこんな感じ……って、コレじゃ分かりづらいなぁ(笑)。

とりあえず、細かなスペックル(微小斑点)が全体に散らばります。

コレはコイツラや川崎の某店(笑)に入荷した個体だけでなく、スミソニアン自然史博物館に収蔵されている模式標本でも複数でこの特徴が見られるので、パナマに普遍的に見られる特徴なんだと思います。そして、同じ赤い頭でも、この模様の入り方はノドジロやホオアカとは違いますよね。

あ、あと上顎中央先端が明瞭に鉤状になるのも特徴的かな。

画像
Red Ceeck & Panamanian Scorpion Mud Turtles Male Comparison

そして、背甲

形状を比較するため、同じ様にワイルドで入荷した成体のホオアカと較べてみました。勿論、性別も揃えてあって、両者ともオスです。本当はノドジロのオスと較べるべきだったんでしょうが…いかんせん、ノドジロのオス、しかもワイルドで完全に成体サイズなんて、簡単にポイポイっと調達出来る代物ではないんでね、今回はコレで勘弁して下さい。

でも、椎甲板と左右肋甲板のキールの感じや、第1椎甲板後端から第4椎甲板前部にかけたエリアがフラットになってる感じなんかは分かっていただけるんじゃないでしょうか。ホオアカやノドジロに見られる“腰高感”がパナマでは見られません。

画像
Red Ceeck & Panamanian Scorpion Mud Turtles Male Comparison

正面から

こうやって見ると、甲羅の形状なんかは全然別モノでしょ!?

それと、画像は撮り忘れたんですけど、アマゾンとパナマを比較すると、アマゾンの方が圧倒的にフラットで幅もやや広いですね。コレに関しては数値を算出していないし、パナマの個体数が限られているので主観的な見解でしかありませんが、アマゾンはこれまでも様々な大きさで、数もそれなりに見てますから。それらと較べるとパナマは確実に細長く、箱型のイメージです。

で、こうなると気になるのが、「コイツラってアマゾンなの?それとも違うの?? ノドジロとの関係は???」ってトコですが、チョッと調べた所、現在ノドジロの分布域とされてるエリアも含め、それだけで長文が書けちゃう感じなんで、その辺はまた機会を改めさせて下さい。

近いうちに紹介したいと思います。

しかし…

まさかパナマからこの個体群が出てくるとはなぁ。個人的に最西端の(狭義)サソリドロガメってコトで、結構興味があって、果たしてスリナムやガイアナから来るのと違うのか同じなのか、一度でイイから自分の目で見てみたいなぁと思ってたんですよ。それがねぇ、実現したどころか、いま目の前でフルアダルトのペアが泳いでいるんだから、感動モンですよ、コレは。しかも、結果はこんなに特殊というか、カッコイイ個体群だったなんて。

ホント、パナマの政治的な背景を考えたら、コレが最初で最後でもおかしくないだろうから、コレはブリード云々の前に、大切に飼育してくれる方の所に行って欲しいなぁ。

あ、因みにですが、もしもこのパナマがサソリの亜種、または種として認められた場合、(亜)種小名はpanamensisではなく、panamenseになります。これは属名のKinosternonの性が中性なので、それに合わせるルールがあるからです。なので、MERTENS & WERMUTH (1955)でも、この個体群をK. s. panamenseとしていますし。

ただ、現在の所、K. panamensisK. s. panamenseもシノニムとして無効となっているので、SUZUKI (2014)やこのブログでは、記載論文およびスミソニアンの表記に合わせて、あえてK. s. “panamensis”の名前を使いました。

って、そうだ!

それに関連して、訂正を1つ

SUZUKI (2014)の解説文、具体的にはクリーパー70; P.109 右段11行目および18行目の学名がK. s. panamensisになっていますが、これはK. s. panamenseの間違いです。遅くなりましたが、ここに訂正して、お詫び申し上げます。

…文章は心が立ち直ったら追加します。

ただ、コイツラの凄さは画像以上に半端無いですよ!


【参考文献】
KöHLER, G. (2003): Reptiles of Central America. 368pp.

SCHILDE, M. (2001): Schlammschildkröten, Kinosternon, Sternotherus, Claudius und Staurotypus. 134pp.

SCHMIDT, K. P. (1946): Turtles collected by the Smithsonian Biological Survey of the Panama Canal Zone. 5-7.

SUZUKI, G. (20014): Close Up Creepers サソリドロガメ “パナマ”. クリーパー70; 109-110, 126.

VETTER, H. (2005): Terralog, Turtles of the World Vol.3 Central and South America. 128pp.

安川雄一郎 (2011): ドロガメ属の分類と自然史(第4回). クリーパー56; 54-62, 65-83.

6/8 参考文献の追加と細かな修正を行いました。


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コメント(5件)

内 容 ニックネーム/日時
私の場合数十分かけて書いたメールが消えただけでも発狂します。数時間ですか。。。もう笑うしかないですね。。。
早く立ち直られることを祈っております。
原田
2015/06/06 06:24
>原田さん
もうね、「公開」タグをポチった次の瞬間、頭が真っ白になりました…。何とか文章を復元できないか、色々と悪足掻きしてみたんですが、それも全て無駄でしたね。このブログ、たま〜にこういう接続障害があるんですよ、トホホ。
G!!
2015/06/06 17:17
アップ前のコピーはしといたほうがよさそうですね。
あ、例の話ですがヘテロで行くことにしました。詳しいことはまたメールします。
原田
2015/06/06 18:51
お、ヘテロで行きますか?ボク的にはそちらがファーストオプションだったので、結果オーライかなと(笑)。とりあえず、コチラからもジャブ打っときました。
G!!
2015/06/06 22:12
お帰りなさい(笑)
読み応えたっぷりですね。
ゆっくり読ませていただきます。
原田
2015/06/08 18:30

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